人の筋肉はどんな構造をしていて、どんな種類があるのでしょうか。
筋肉は解剖学の中ではイメージしやすいかもしれませんが、こちらのページでは、その筋肉をもう少しだけ専門的にみていきます。
人の筋肉の構造
筋肉は線維の集まりによって筋肉の塊となります。それを表したイラストがこちらです。
(C)Naveen Kalwa / 123RF 写真素材
筋肉は筋外膜という膜で覆われていて、そこに筋線維束(きんせんいそく)という束がいくつも収められています。
そして筋線維束は筋鞘(きんしょう)という膜のようなもので覆われ、そこには筋線維(きんせんい)がいくつも入っています。筋線維は筋原線維(きんげんせんい)の集まりです。
さらに筋原線維を顕微鏡で見ると、ミオシンやアクチンなど、様々な組織があることが分かります。
そこまで詳しくお伝えするとややこしくなるので、筋肉は線維の集まりということだけ覚えておいてください。
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人の筋肉の種類
組織学的にみると筋肉は横紋筋(おうもんきん)と平滑筋(へいかつきん)に分けられます。
横紋筋は心臓や骨格にある筋肉で、平滑筋は内臓や血管の壁なります。
横紋筋のうち、心臓の筋肉は意識的に動かせませんが、骨格筋は意識的に動かせます。私たちがいわゆる筋肉と呼んでいるのはこの骨格筋のことです。
平滑筋は意識的に動かすことはできません。
まとめるとこんな感じになります。
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人の筋肉の作用
筋肉の仕事のことを作用と呼びます。
筋肉の作用は主にはふたつあって、ひとつは関節を動かすこと、もうひとつは固定です。たとえば肘を曲げるときには、肘を曲げるために働く筋肉が作用しています。
また私たちが立った姿勢を保持できるのは、姿勢保持筋と呼ばれる筋肉が身体を固定してくれているからです。
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人の筋肉の起始と停止
筋肉は多くの場合、どこかの骨と骨に付着しています。付着部で頭に近い方を起始、頭から遠いところを停止と主に呼びます。
筋肉が働くときには筋肉が収縮して停止が起始に近づきます。このとき関節の運動が起こりますが、姿勢が保持されている際には起始と停止の距離は変わりません。
筋肉の作用が分かりにくければ、操り人形の糸だと考えてください。
操り人形では糸が多ければ多いほど複雑な運動ができますよね。それと同じように関節に関わる筋肉が多ければ多いほど、いろんな方向の動きや細かい運動ができます。
関節でいうと肩や指にはたくさんの筋肉が関わっているので、肩はいろんな方向に動きますし、指は細かい動きができるのです。