手首は解剖学では手関節(しゅかんせつ)と呼びます。英語では「wrist」(リスト)と表記します。手首につけるバンドを「リストバンド」というので、分かりやすいのではないでしょうか。
それでは一緒に手首の解剖を見ていきましょう。
目次
人の手首の骨
手首は前腕(ぜんわん)にある尺骨(しゃっこつ)と橈骨(とうこつ)、それと手の根元にある手根骨(しゅこんこつ)で構成されています。
橈骨は高齢者が骨折しやすい部位(高齢者の四大骨折のひとつ)で、特に遠位(肘関節ではなく手首に近い方)の骨を折る橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)は有名です。
ちなみに高齢者ではありませんが、ニューヨークヤンキースで活躍されていた松井秀喜さんが外野の守備中に骨折したのは橈骨です。
手根骨は、
- 豆状骨(とうじょうこつ)
- 三角骨(さんかくこつ)
- 月状骨(げつじょうこつ)
- 舟状骨(しゅうじょうこつ)
- 大菱形骨(だいりょうけいこつ)
- 小菱形骨(しょうりょうけいこつ)
- 有頭骨(ゆうとうこつ)
- 有鉤骨(ゆうこうこつ)
で、その中で手関節に関わるのは三角骨、月状骨、舟状骨の3つです。
【手関節の骨を手の平側からみた画像】
【手関節の骨を手背側から見た画像】
人の手首の筋肉
次に手関節の筋肉をみていきましょう。
- 長掌筋(ちょうしょうきん)
- 橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)
- 尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
- 深指屈筋(しんしくっきん)
- 浅指屈筋(せんしくっきん)
- 長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)
- 長橈側手根伸筋(ちょうとうそくしゅこんしんきん)
- 短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)
- 尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)
- 総指伸筋(そうししんきん)
- 小指伸筋(しょうししんきん)
- 長母指外転筋(ちょうぼしがいてんきん)
- 短母指伸筋(たんぼししんきん)
- 示指伸筋(じししんきん)
これ以外にも前腕の運動に関与する回内筋(かいないきん)や回外筋(かいがいきん)、肘筋(ちゅうきん)があります。
【手関節の手の平側の筋肉(浅層)】
【手関節の手の平側の筋肉(中間層)】
【手関節の手の平側の筋肉(深層)】
【手関節の手背側の筋肉(浅層)】
【手関節の手背側の筋肉(深層)】
手首の筋肉の特徴は筋肉は小さいが長い腱があるということです。また手首だけに関わっているのではなく、全ての筋肉が指の運動にも関わっています。