股関節の運動と筋肉の関わりは?運動方向と名称もやさしく解説します

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股関節は骨盤とともに上半身の体重を支えながら、下半身の要として動く必要があります。そうなると当然股関節を痛める可能性は高くなります。

実際、潜在的な人も含めれば、我が国には100万人の股関節疾患の患者さんがいると言われています。

また股関節は人体では肩関節の次によく動きます。当然その関節の構造や関わる筋肉も複雑になってきます。この機会にぜひ股関節の運動を理解しましょう。

 

目次

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人の股関節の運動学の基礎

股関節は骨盤の寛骨臼と大腿骨の骨頭によって構成されています。関節の形状の分類では、餅をつく臼のような形をしていることから臼状関節に分類されます。

臼状関節は関節は多軸関節で、多方向の運動が可能です。股関節では屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋の6方向に加え、これらの複合運動が可能です。

次にそれぞれの運動方向について詳しくみていきましょう。

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人の股関節の屈曲と伸展

最初は屈曲と伸展です。

屈曲と伸展は肩関節の運動で説明したのと同じように、前に振り上げるのが屈曲、後ろに引くような動きが伸展となります。

歩くときには、まさにこの屈曲と伸展の動きを繰り返しています。もちろんそこにはこの後ご紹介する運動の要素も必要になってきます。

参考可動域は屈曲125度、伸展15度です。

屈曲に働く主な筋肉は腸腰筋、補助的に大腿直筋、恥骨筋、大腿筋膜張筋が働きます。

伸展に働く主な筋肉は大殿筋、補助的に半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋が働きます。

 

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人の股関節の外転と内転

次は股関節の外転と内転です。これも肩関節の運動学と同じように、外転は開くこと、内転は閉じることです。

参考可動域は外転45度、内転20度です。

外転に働く主な筋肉は中殿筋、大腿筋膜張筋、補助的に小殿筋、縫工筋が働きます。

内転に働く主な筋肉は恥骨筋、薄筋、長内転筋、短内転筋、大内転筋が働きます。

 

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人の股関節の外旋と内旋

最後が外旋と内旋です。

外旋と内旋は肩関節と同じく少しややこしい動きです。

こちらの図は股関節と膝関節を屈曲した状態での外旋と内旋を示しています。

ややこしいと書いたのは、どちらが外旋でどちらが内旋なのか分からない人が多いからです。あぐらをかくように太ももの前面を外に向けるのが外旋。おばあちゃん座りをするよに太ももの前面を内に向けるのが内旋です。

参考可動域は外旋・内旋ともに45度です。

外旋に働く主な筋肉は外旋六筋、補助的に大殿筋、大腿二頭筋が働きます。

内旋に働く主な筋肉は小殿筋、補助的に中殿筋、半腱様筋、半膜様筋、大内転筋が働きます。

 

最後に股関節屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋の基本軸、移動軸、参考可動域は以下の通りです。


引用) 関節可動域表示ならびに測定法(リハ医学 32:207-217,1995,一部改変)

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